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「主要農作物種子法の復活をもとめる請願」賛成討論(2018年6月25日)
赤星ゆかり

カテゴリー: 議会報告

*この文章は、議員の発言した原稿を掲載したものであり、富山市議会の正式の記録ではありません。

日本共産党 赤星ゆかり

平成30年分 請願第4号「主要農作物(のうさくぶつ)種子法の復活等をもとめる請願」について、日本共産党の賛成討論を行います。

昨年4月、「主要農作物種子法」いわゆる「種子法」が、その法律が果たしてきた役割や、廃止にともなう私達の暮らしへの影響も国民に知らされず、衆参あわせてわずか12時間の審議で廃止が可決され、今年の3月末をもって廃止されました。

主要農作物とは、稲、大豆、はだか麦、小麦、大麦の主食系のものです。

第2次世界大戦末期の日本では、米や麦は一粒でも食糧に回さなければならず、種を取る余裕を失って、戦後の食糧難を一層深刻にしました。

「種子法」は憲法と同じように先の大戦の反省に立ち、日本が主権を取り戻した1952年5月の、サンフランシスコ講和条約が発効した翌月に、制定されました。

もう二度と、種が途絶えて国民が飢えることがないよう、都道府県に優秀な種子の開発と供給を義務づけた「種子法」。日本国憲法と同じく、私たち国民を守るために生まれた法律だったのです。

都道府県は公費を使って、農業組合と協力し、その土地の気候風土にあった稲や麦、大豆の奨励品種を決めて、その種子を増やし、農家に安定的な、安価な種子として供給し、国は、そのために農業試験場などに財政援助をしてきました。

この「種子法」をなぜ、廃止したのでしょうか。

一昨年の秋に国が定めた『農業競争力強化プログラム』では、「戦略物資である種子・種苗については、国は国家戦略・知財戦略として民間活力を最大に活用」する、そのためには、「地方公共団体中心の『種子法』が民間の意欲を阻害している」などと述べています。

この「種子法」廃止の第一の問題は、これまで都道府県と、その農業試験場とが協力しながら、おいしい農産物の開発に力を入れ、各県でしのぎをけずってきました。

富山県で開発したお米「富富富(ふふふ)」もその一つですが、そうした種苗生産に関する知見を、いとも簡単に民間企業に提供してしまうことになることです。

第二の問題は、種子を農家まで届ける、原原種ほ場から原種ほ場、種子ほ場と運搬し、農家に普及するシステムが、成り立たなくなることです。

このシステムには膨大な費用がかかり、これまで都道府県が行ってきました。

ここに海外の大資本、遺伝子組み換え種子で有名な“モンサント”や“デュポン”などが参入を狙っているのです。これら“バイオメジャー”と呼ばれる多国籍企業は、その開発力で世界の種子市場を独占してきました。今、世界中で栽培される大豆の約8割がモンサント社の種子と言われています。さらにいま、「遺伝子組み換え」よりも正確で強力な「ゲノム編集」という新たな技術を巡っても、激しい特許権争いが起きているといいます。

種子法の廃止によって、日本の主食を守り続けてきた「公的種子」の開発・供給システムが崩れるという懸念も指摘され、「農業競争力強化」どころか、日本の農業を弱体化させてしまいます。また、外来種により在来種が絶滅の危機に瀕していることは周知の事実です。種子法廃止は農作物だけの問題ではなく、自然界の動植物、さらには人の生命に関する問題です。

富山県は、日本一の種もみ産地であり、県内5つの種子場(たねば)のうち、富山市内に日方江と新保があります。水稲に特化した富山市農業にとっても大問題、安全・安心な食が失われ、消費者にとっても大問題です。

いま、新潟、埼玉、兵庫県などで条例を制定し、先日、富山県も、早期に条例を制定すると知事が表明されていますが、都道府県によって乱れが生じています。

国には、自治体まかせにしないで、財政措置も含め、国民の主要な食糧を安定的に供給する責任があります。これまで築き上げてきた制度、体制を守るためにも「主要農作物種子法」の復活が必要です。安全で美味しい農産物を生産してくださっている農業者のみなさんの願い、毎日の食事でも、学校給食でも、なるべく地産・地消で安全な食糧をという市民の願いを、国に届けようではありませんか。

ぜひ、みなさんのご賛同でこの請願を採択し、政府に意見書提出を行うことを呼びかけまして、賛成討論といたします。

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