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「請願・陳情における意見陳述の制度化に向けた請願」賛成討論(2018年6月29日)
小西直樹

カテゴリー: 議会報告

*この文章は、議員の発言した原稿を掲載したものであり、富山市議会の正式の記録ではありません。

日本共産党 小西直樹

ただいま議題となっております平成30年分請願第5号「請願・陳情における意見陳述の制度化に向けた請願」について、日本共産党の賛成討論を行います。

請願者はこの間の議会の諸会議を熱心に傍聴もされ、議会改革や政務活動費のあり方に関する請願を昨年の12月議会、今年の3月議会にも提出されています。

昨年11月29日の「議会改革検討調査会」において、日本共産党会派から提案した「請願・陳情者の意見陳述の制度化について」、議論が行われました。この中では、

  1. 「積極的に制度化を検討すべき」という意見が、提案者も含めて2人
  2. 「現状でも委員会が参考人として呼ぶ判断をすれば意見を聴くことができる」から、
    2‐1「あえて制度化する必要はない」という意見が1人
    2-2「現状でもできるが、不都合があれば、継続して考えていこう」という意見が2人
  3. 「今の時点では必要性を感じない」という意見が1人でした。

請願人は、この日も「議会改革検討調査会」を傍聴され、議員間の議論を目の前で見ておられました。この会議では結局、「現状のまま」という決定になりましたが、その内容は、「現状でも『参考人』として委員会が呼べば、請願人の意見を聞くことができる」「このまま運用して行って不都合があれば、この問題についても継続して考えていこう」ということです。

この経過について、請願人は、直接傍聴し、何度も何度も会議録を読み込んでおられます。

この請願を審査した先日の議会運営委員会での意見「事実誤認」「請願文の質を上げよ」などという指摘はまったく当たらず、たいへん失礼です。請願文についても、何度も書き直し、悩みながら、読んだ人に願意が伝わるように、努力を重ねて提出しておられます。文章の表現は自由であり、「請願文の質を上げよ」という意見は、何人(なんぴと)にも、子どもにも、外国人にも、文字通り誰にでも請願権を保障した憲法に馴染まないと考えます。

11月29日の決定と、その後の各派代表者会議での決定を受けて、請願人は、昨年12月議会、請願の審査が付託された総務文教委員会での意見陳述を希望して申し出られました。そして、多くの時間と労力を使い、準備もされました。

ところが委員会では、委員から「参考人として意見を求める動議」が出され直ちに議題とし、挙手採決が行われましたが、なんの議論もなく、賛成少数で否決され、結局、意見陳述は実現できませんでした。

この1回のことでも、「現状でもできる」というのは、いくら請願人が希望しても議会側が求めない限り無理だということが、証明されたわけであります。

このことが、請願をする主権者にとって、「不都合」でなくて何なのでしょうか。

請願人は、この実体験に基づき、今度の請願を書かれたのです。

地方自治法 第百十五条の二の2には、「普通地方公共団体の議会は、会議において、当該普通地方公共団体の事務に関する調査又は審査のため必要があると認めるときは、参考人の出頭を求め、その意見を聴くことができる」の規定があり、

富山市議会会議規則第68条に「委員会が参考人の出席を求めるとき…」の規定がありますが、あくまでも、委員会側が必要があれば「参考人」として出席を求めるものであって、請願者本人からの要望で意見陳述を行う方法は、明文化されていません。

請願を行う主権者が、主体的に意見陳述を行いたいと申し出る場合、その機会を保障すべく、そのためのルール制度化に向けて、検討を開始すべきです。

山形市、宇都宮市、高松市など多くの議会で意見陳述が制度化され、市民に開かれた議会に、おおきな役割を果たしています。

私たちは、3月に、おとなり新潟県の上越市議会に行ってきました。上越市議会は、議会改革の先進議会として有名です。

上越市議会は、平成22年11月に上越市議会基本条例を制定し、条例の第8条「市民参画及び恊働」の

3.議会は、請願及び陳情の審議等においては、必要に応じて当該請願者又は陳情者の意見を聴くものとする。

さらに、

4.議会は、前項の規定にかかわらず、当該請願者又は陳情者が市民の場合で申出があるときは、当該請願者又は陳情者の意見を聴く機会を設けるものとする。と定め、

上越市議会ホームページでも

◎意見陳述について

上越市議会では、議会基本条例第8条第4項の規定に基づき、提出者である市民が希望した場合、担当の常任委員会に出席し、直接意見を述べることができます。希望する場合は、提出時に申し出てください。

と案内しています。

この規定にもとづき、6月8日に開かれた上越市議会総務常任委員会では、「核兵器禁止条約の調印を求める意見書の提出に関する請願書」の審査にあたって、冒頭、新潟県原爆被害者の会の会長、90歳の女性が説明に立たれ、自らの広島での被爆体験、新潟には被爆者が300人ほどいて全部、兵隊さんだったことなどを語られたそうです。委員会室は静まり返り、全会一致で請願が採択されたとのことです。

請願者や陳情者が、委員会審査の場においての意見陳述を行うことは、「請願や陳情の主旨」の説明と、提出した思いを直接伝える機会があれば、請願者や陳情者のみならず、審査する委員(議員)の立場からも審査の充実を図るため大変、有効な情報になり、手段になると考えられます。

また、富山市議会が、市民に開かれた議会、市民に寄り添う身近な議会、市民に信頼される議会を築き上げるにも、必要な制度です。

現状の制度での不都合を経験した市民から、議会改革の前向きな提案が出されました。

議会として謙虚に、真摯に受け止め、ぜひともこの請願を採択して、富山市議会の改革を前に進めようではありませんか。ご賛同を呼びかけまして、賛成討論といたします。

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