2016年12月16日(金)
12月議会最終日
日本共産党議員団の討論──その③
政務活動費不正の徹底究明には「百条委員会」が不可欠!
2700名の署名を添えた請願
赤星議員が採択求め賛成討論
2016.12.16
2016年12月定例会 請願7号・12号の採択を求め、
「継続審査」に反対する討論
日本共産党議員団 赤星ゆかり
ただいま議題となっております、
平成28年分請願第7号「政務活動費の『不正請求』事案の真相解明と再発防止に関する請願」
請願第12号「政務活動費不正取得の徹底した真相究明と実効ある再発防止策を求める請願」
以上2件について、一括して、日本共産党議員団として採択を求め、「継続審査」には反対の討論を行います。
まず、請願第7号は、本年9月5日、9月議会の開会日に提出され、継続審査とされてきたものです。提出されたのは、中川勇元議員、谷口寿一元議員の不正が発覚し、中川氏が8月30日に辞職していた時点です。請願では、中川元議員の犯罪を、富山市長に刑事告訴することを求め、市議会に「百条委員会」を設置し、真相の徹底究明を求めています。
こうした市民や議会の声に応えて、市長も中川・谷口両氏について、刑事告発されました。
また、請願では、議会のすべての会派にすべての議員の政務活動費の使途・領収書等を調査し、すみやかに調査結果を公表することを求め、市議会として、議会費の適正化、政務活動費「不正請求」の再発防止策を明確にすることを求めています。
その後まさに、すべての会派で調査公表し、公費による海外視察の廃止や、1日一律4000円の会議出席費用弁償の廃止、議会報編集委員会の視察の廃止など議会費の適正化や、「政務活動費のあり方検討会」を設置して第1回を9月14日に開き、「不正請求」の再発防止策に取り組み始めました。
そして請願第12号は、あれから13名も辞職者を出し、補欠選挙を経て、今定例会の初日に2070名の署名とともに提出されました。その後も600名以上の署名が追加提出されています。
政務活動費不正請求の徹底究明のため、「百条委員会」の設置を求め、市民参加の第3者機関の設置、議員個人名での管理、領収書・現金出納簿のネット公開、費用の後払い清算など徹底した再発防止策を求めています。
いままさに、議会として第3者機関の設置や領収書のネット公開を決めたところであり、未だ実現していないものありますが、市民のみなさんの声に応える努力を進めている真っ最中です。
一つだけ、議会全体の合意が得られていないのは「百条委員会」の設置です。日本共産党は、不正の全容解明、徹底究明のためには、どうしても「百条委員会」設置が不可欠だと訴えてまいりました。国会で言えば、証人喚問です。それは、罰則付きの強い調査権を持つ調査特別委員会でなければ、解明できない不正疑惑がまだまだあるからです。
たとえば、市の施設に保管されている使用申請書と、議会事務局に提出された書類の数字がなぜ違うのか、書類の改ざんはだれが行ったのか、異常に高すぎる「資料コピー代」は本当か、ホテルで開いた「市政報告会」は、本当は後援会の宴会ではなかったのか…。
議員から業者に口止めされたり、口裏合わせを頼まれていると推察できるもの、ホテルが潰れたりしていて確認できないものなど、いろいろあるからです。議員だけでなく関係者も議会に呼んで証言を求められる、「百条委員会」設置は必要不可欠です。
また、この請願を審査した総務文教委員会で、自民党の委員から「警察の捜査に支障をきたす、百条委員会設置には反対」という発言がありましたが、なんの支障になるのですか? なぜこんな不正が起きたのか、警察の捜査と並行して、富山市議会の責任において、議会の自浄作用として、自らつまびらかにする責任があります!
「警察の捜査を見守って」などという理由でそれをやらないことは、こんどは「警察の捜査」を隠れ蓑にすることではありませんか!
明確に「反対」ということは、徹底究明されると困る、ということなのではありませんか!
病気でもけがでも、治療するには、傷口を開いたのに、病変やバイ菌を残したまま傷口を閉じてしまったら、またそのうちに再発するではありませんか!
徹底的に膿を出し切る、このことなしには、本当の再発防止はできません。
いまこそ、市民のみなさんの声を真摯に受け止め、これらの請願を採択し、「百条委員会」で徹底究明に取り組みましょう!
以上、みなさんに請願採択を呼びかけまして、「継続審査」に反対の討論といたします。