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一般質問と答弁(2018年6月21日)赤星ゆかり

カテゴリー: 議会報告

*この文章は、議員の発言原稿と当局の答弁の音声をもとに文字起こししたもので、富山市議会の正式の記録ではありません。

1、学童保育の拡充について

問【赤星ゆかり議員】

(1)「子ども会」40人を大きく超える校区等での民間の学童保育の開設見込み

私は昨年12月議会で、地元の堀川南の「あゆみ会」の事例を紹介し、利用児童数が条例基準の40人を大幅に超えている「子ども会」への市としての早急な改善を求めました。

それを受けて、40人を大幅に超えている6つの校区と、受け皿が不足している1校区で、民間事業者が参入しやすいように予算額1億1200万円余りの補助金が新設されました。5月までの公募期間に、
① 堀川南、芝園、藤ノ木で3カ所の応募があった、さらに今後、市が土地や建物を用意して有償で貸し出すなど、さらなる支援も考えると答弁がありましたので、答弁は結構です。

堀川南に今年新たにできた民間の社会福祉法人の学童保育では、1年生から3年生まで定員45人ですが、すでに待機児童が1年生で10人いるとのことです。

施設は木造2階建てと運動場、築山、駐車場など総工費・設計費合わせて約4500万円とのことです。指導員さんは、保育園を運営する社会福祉法人本体の職員で、休みには他の保育士さんをローテーションすると。学童保育だけではやっていけないと。民間が新規に学童保育を開設するのも、なかなか容易ではなさそうです。

(2)40人を大幅に超えている「子ども会」の見通し

ここで、「子ども会」を利用している1年生の子のお母さんから届いたメールを紹介します。

「あゆみ会、ほんとに感謝です。(塾型や、スポーツ系の学童が多いなか、あゆみさんは、)昔ながらの遊び、折り紙、礼儀、ふれあいを大切にしていただき、勉強以外の大切な事を教えていただき本当にありがたいです。娘も楽しい!と言ってます。先生方は大変そうな感じがします。が、私的にはやっぱり、人生経験豊かな方々と触れ合う素敵な時間だと思ってます。娘が大きくなって、あんな楽しい学童があったな~~って喜ぶだろうなーと、思ってます。(人生経験豊かな方々がストレスなく、お互いに楽しめたらベストですよね!)

「あゆみ会は(そういう)(ごろーんとできる)スペースもあるし、あったかいし、叱るときはしかる!し、素敵な場所です!毎日迎えに行って(少ししか見ないですけど)、娘が満面の笑顔で重いランドセル担いで私の所にかけよってくる。思わず私も笑顔になります。」「あゆみ会の先生方の苦労が少しでも軽くなったら嬉しいです!!」と、いうメールです。

市委託の「子ども会」も、民間の学童保育も、子どもたちにとって、放課後や学校休業日の素敵な居場所です。運営協議会のみなさんが、この素敵なことを、苦労してしてくださっている。ほんとうに頭が下がります。

でも、子どもが増えている校区では、民間の学童保育が1~2カ所増えたとしても、「子ども会」の人数が自然に減る、ということにはただちにはならない、無理があると思います。

条例基準は、児童1人あたり1.65平方メートル以上ですが、いま、121平方メートルに100人という狭い空間で、座るところがない、勉強するところがない、という状況がこのまま続きます。

② ここはやはり(40人を大きく超えている)「子ども会」そのものを、早く、条例基準に合致させる、大きいところは施設や指導員も手当して2つに分割するなど、市としての直接の対策が必要です。見通しは、どうなのでしょうか?

答【中村こども家庭部長】

今後の、条例基準に近づけるための見通しということでございますが、先日、横野議員にもお答えしたところでございますが、今ほど議員からもご紹介ございました、当初予算で想定していた件数を下回っていたっていうこと、また応募がなかった小学校区もあるということから、さらなる支援策といったものを既存の公共施設や建物及び用地、また都市公園や市の遊休地、市が新規で取得した用地などについて、民間事業者に有償で貸し付ける方法、こういった多様な方法によって、学童保育の受け皿、これを早急に拡充して行きたいと今現在のところ、考えているところでございます。

答【森市長】

まったく一緒なんで、どうしたら解消できるかということを真剣に考えてきたわけです。それで今の説明のありました、わざわざ市が用地を取得してまで法人に貸し付けるというのは、かなり前のめりで思い切った取り組みだと自分たちは思ってて大丈夫なのかと、予算で認めてもらえるのかとさえ心配してるくらいです。

ですけどこれだけやってもほんとに手が挙がってくるかっていうことは、まだ、その、瀬踏みしてあるわけじゃないのでですね、えー、です。で、これからも他の校区の解消に向けても、たとえば公園の一部をお貸しするとかいうようなことと合わせて、もし適地があれば、積極的にその用地を用意をしたうえで、ぜひここを使ってもらえませんかというようなことを、当分、しばらく考えていきたいというふうに思ってます。

いずれにしても直営ですることができないのでですね、ボランティアでやっていただくか、民間の事業者に業としてやっていただくかしかないわけで、で、業として成立するための要素として、例えば整備にもさっきいくつか言いました、500万円だとか、そういう整備もやる。それから国の要件に合えば、ちゃんと人件費補助も入る。その上で資格者を確保できないというようなことなどを、どう乗り越えて行くかということだと思います。

そういう意味で、ハード、ソフト合わせて、問題の解決に向けて市としてもしっかり取り組んで行きたいというふうに思いますが、一挙に解消が難しいもどかしさを、ま、感じているところです。

応募が全部あったわけじゃないというのは、事業者から見ると魅力的ではないとご判断されたのか、資格者を確保できないということなのか、いろんな要素を分析しながら、次に向けて、これから、これで終わりっていうわけじゃなくて、どういう手を打てるか、真剣に考えていきたいというふうに思ってます。

問【赤星ゆかり議員】

ぜひ、多様な方法で、その用地をですね用意するとか、それを民間だけではなく民間の学童保育もそうですけど、それを「子ども会」そのものにもできないのかっていうことも含めて考えていただけたらと思います。

市全体の「子ども会」実施状況を見ると、人数はOKでも一人当たり面積が、あの、他のところですよ、1.08平方メートルとか、1.19平方メートルとかありますし、年間250日以上開設しているのは、60カ所中まだ20カ所など、条例基準に合致しないところがまだまだありますので、新たな対策へ踏み出すべきと、重ねて申し上げて、次の質問に進みます。

2、公共施設のバリアフリー化について

問【赤星ゆかり議員】

呉羽駅近くにある富山市民芸術創造センターを利用されている全盲の視覚障害者の方と、そのお仲間から、「点字ブロックがまったくない」「入り口上の斜めの鉄骨で頭をぶつけた」とお聴きし、3月議会総務文教委員会で改善を求めました。そして、5月2日、現地でご本人と盲導犬、ご家族、友人、担当課、所長さんらに立ち会いをしていただきました。

③ その後、どのような改善策を検討、あるいは実施されているでしょうか?

答【西田企画管理部長】

まず富山市民芸術創造センターにつきましては、高齢者障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆる「バリアフリー法」や、富山県民福祉条例の対象となる建築物ではありませんが、高齢者や障害者などを含め、すべての施設利用者の利便性や安全性の向上の観点から、これまでも多目的トイレの設置ですとか、貸出用車いすの館内配置、さらには平成14年の増築に合わせた障害者専用駐車スペース2台分の整備など、施設のバリアフリー化に努めてきたところであります。

お尋ねの、このたびの視覚障害者の方からのご要望につきましては、お一人で来館されるなど同行される方がいらっしゃらない場合には、ご連絡をいただくことで、施設職員が入り口から練習室までお連れするなど、状況に応じて適宜、必要な対応をおこなうよう意思統一を図ったところでありまして、ご理解をいただいているということかと思います。

問【赤星ゆかり議員】

富山市民芸術創造センターは、延べ床面積9317平方メートル。1995(平成7)年にできた、音楽・演劇・舞踊・美術等、芸術分野の創作練習専用の施設で、ジャンルに適した大・小さまざまな練習室があり、たいへん多くの方に利用されています。

しかし、この規模の市の公共施設で、まったく点字ブロックがない、施設の概要が触って理解できる案内板もない、ということに、ちょっと驚きました。

④ 平成6年9月に“ハートビル法”が施行されていますが、翌年できた、この芸術創造センターが、対象となっていないのはなぜでしょうか?

答【西田企画管理部長】

そもそも芸術創造センターの用途は、ハートビル法の対象となる建築用途には該当していないことから、仮に法の施行日以後に工事に着手した場合であっても、この法律の対象とはならない建築物であるというふうに考えております。

問【赤星ゆかり議員】

その用途について、バリアフリー法で、自治体の判断で条例で追加できるというふうに聞いています。芸術創造センターはバリアフリー法の「特別特定建築物」及び富山県民福祉条例の「特定生活関連施設」の用途のうち、不特定多数の者などが集会などに利用することができる「集会場」に該当するのではありませんか?

答【西田企画管理部長】

芸術創造センターは、市民に音楽や演劇等の芸術文化活動の練習場所を提供することを目的に、要するに専用の練習施設として、練習スペースを貸し出す施設として整備をしたものであります。したがいまして芸術創造センターは、バリアフリー法や県民福祉条例の対象となる建築物の「集会場」とは用途が異なるものと考えております。

問【赤星ゆかり議員】

そうは言ってもですね、あの「富山パフォーミング・アーツ・フェスティバル」だとか、「ぜひ、芸術創造センターへ!」とこう、イベントでいろんな不特定多数の方に参加を呼びかけているわけですね。

私、国交省の住宅局へ問い合わせました。すぐに担当者がホームページで芸術創造センターのことを見てくださいまして、「これは本来であれば集会場に該当する可能性がある」というふうなお答えでした。

そこで、芸術創造センターについて、バリアフリー法、県民福祉条例の整備基準に適合するように、点字ブロックなどの整備を早期に進めるべきではありませんか?

答【西田企画管理部長】

芸術創造センターは、平成7年9月の開館以来22年以上が経過しており、施設の老朽化が進んでおりますことから、建物や設備に関する長期修繕計画を立てるとともに、毎年限られた予算の範囲内で、緊急性や優先度などを勘案しながら、施設の維持・修繕に努めているところであります。

これまで申し上げているようにですね、芸術創造センターはバリアフリー法や県民福祉条例の対象となる建築物ではありませんが、高齢者や障害者などを含めすべての施設利用者の利便性や安全性の向上の観点から、長期修繕計画の中で、バリアフリー化のさらなる推進について、今後、検討してまいりたいと考えておりまして、このことにより誰もが安全に利用しやすい施設として、より親しまれるよう、指定管理者である市民文化事業団とも連携しながら、ハードのみならずソフト面においても、利用者へのいっそうのサービス向上に努めてまいりたいと考えております。

【赤星ゆかり議員】

県民福祉条例で、市町村の責務として「市町村は自ら設置しまたは管理する施設で住民の利用に供するものについて、高齢者、障害者等が円滑に利用できるよう整備を進めるものとする」とあります。

いま、長期修繕計画の中でとおっしゃいましたけれども、それを聞いて、ちにょっと、ホッとしました。ぜひ、その計画が早く進んで、点字ブロックなどが整備されるよう願っています。

今年度の政府予算で「公共施設等適正管理推進事業債」の対象事業に、新たに「ユニバーサルデザイン化事業」が追加されていますので、こうしたメニューも活用して進めていただくことを要望して、次の質問に移りたいと思います。

3、上滝線駅のアクセス改善について

問【赤星ゆかり議員】

地鉄不二越・上滝線の活性化をめざして、住民団体等がご尽力されていることに敬意を表します。

私は、上滝線の、片側からしか利用できない構造の、朝菜町駅、上堀駅のアクセス改善の早期実現をと、本会議や建設委員会で、くり返し取り上げてきました。住民・利用者の安全性確保とともに、上滝線の利用者数増加、“底上げ”のためにも欠かせないことです。

これまで、「不二越・上滝線利用促進期成同盟会」からも、交通事業者や市に対して、朝菜町駅については、駅移設による駅東側からのアクセス改善が要望されているところです。

⑦ (上滝線の朝菜町駅、上堀駅の)このアクセス改善について、市として、今後、どのように進めていくのか伺います。

答【高森活力都市創造部長】

本市ではこれまで交通事業者とともに、朝菜町駅と上堀駅におきまして、今ほど議員からもご指摘がありましたように、新たな踏切設置によるアクセス改善案に加え、朝菜町駅では既存の踏切付近に駅を移設する案について検討を行ってまいりました。

新たに踏切を設置する案につきましては、既存踏切の廃止が条件となることから、地元の皆様の相互の理解を得ることが課題であり、また既存踏切付近に駅を移設する案につきましても、多額の費用が見込まれることや、現在の駅利用者の理解が必要なことなどの課題があり、いずれも短期的に解決することは難しいと交通事業者から伺っております。

一方で、上滝線は本市のまちづくりを進めるうえで重要な公共交通軸であり、持続可能な鉄道とするためには、今後とも利用者の増加をはかることが必要不可欠であると考えています。このことから本市といたしましては引き続き、交通事業者とアクセス改善の可能性について意見交換を行うとともに、踏切や駅の移設に関し、町内会等で合意形成がはかられるよう、出前講座等を通した情報提供に努めてまいりたいと考えております。

問【赤星ゆかり議員】

朝菜町駅については、朝の通勤通学の時間帯には、3両編成でも足りないぐらい、20~30人ぐらいはホームに並んでおられるのを、私はいつも見ています。また、フェンスをまたいで線路を渡る人、空き地から渡る人、たいへん危険な状態が続いていて、電車の警笛がよく鳴らされています。

2008年5月、「平成19年度富山地方鉄道上滝線活性化基本調査結果」の報告の中に、初めて朝菜町や上堀駅が「駅の近傍に踏切がなく、駅反対側からアクセスしにくい」と具体的な駅名で盛り込まれ、「構内踏切の設置」など具体的な改善策の案も上げられました。そして2010年6月「上滝線活性化基本計画」がまとめられ、2011年には、市が上堀駅、朝菜町駅周辺での測量を実施し、アクセス改善案の図面を描いて地鉄さんに提案され、それから前に進まないまま、7年が経過しております。

実は、今年から来年にかけて、朝菜町駅の南側の第4種踏切の辺りの東側に、スーパーマーケットができる話があります。町内会役員さんに話があったと、住民に、回覧板でまわされています。そうなると、これまでと状況は変わってきます。駅の移転とアクセス改善の可能性が見えてくるのではないかと。

国交省鉄道部に行ったときも、今ある踏切を改良するとなると補助金があると言っておられました。

しかし現段階では地元にもいろんな意見があり、線路の西側の住民のみなさんとも合意形成が必要です。今ほど部長、合意形成の町内会等でのお話をいただきましたけれども、ぜひ、市はこれを前に進むように、積極的に調整役となっていただきたいなと、私、強く思うんですが、このことはいかがですか?

答【森市長】

いまもおっしゃったとおり、ここ数年間かけて測量したり積極的にやろうと、地鉄さんに言ってきているわけで、ぜひ実現させたいという思いは、関係部局も同じです。で、地鉄さんは数年前に田中町に新しい駅を作られました。で、現在、不二越線の中央病院の近くにまた新しい計画がなされておりまして、地鉄の企業経営の中のプライオリティの問題なんだというふうに思ってますので、予定していたものが一定段階進んで行くとすると、その次には、というようなタイミングが出てくるのではないかということを、密かに期待してます。そういう話を地鉄さんから聞いてるわけじゃありません。市としては地域住民の方々の安全を確保しなきゃいけませんし、交通の定時制を確保すると、電車のですね。そういうこともだいじな市としての責務ですので、しかしだからといって直接市が駅を作ることはできないわけです。事業者が前へでてきていただければ、補助金を出すとか、周辺の道路を整備するとかっていう形で応援できるわけですから、まず、これからもそういうお声が続く、あのー、何人もの議員の方からもご発言がありますので、改めて機会をとらえて地鉄さんにそのー、もう伝えて、いっしょにやってきましょう、というふうな空気をつくっていきたいと思います。

【赤星ゆかり議員】

市長、答弁ありがとうございます。

4、障害者福祉と介護保険について

(1)障害福祉サービス受給者の「65歳問題」

障害者総合支援法にもとづく障害福祉サービスを受けている人が65歳になると、介護保険優先となる「65歳問題」について。

5月に65歳になられた、電動車いすで生活している男性は、「障害程度区分5」で、入浴の身体介護60分を週2回、月に9回から10回程度利用しておられます。昼間仕事をしているのでサービスは夜にしか利用できません。介護サービスの自己負担は、18時から22時が25%増し、22時から朝8時までは5割増しになっています。

これまでは、この方の自己負担の上限額が月9300円でしたが、介護保険になると、いったい利用料の自己負担がいくらになるのか不安を訴えておられます。障害福祉サービスで無料だった低所得者の方も、介護保険では1割負担となります。

⑧ 今年4月から、国の救済策が導入されましたが、その内容をお願いします。

答【酒井福祉保健部長】

その前に、こうなった経緯を簡単にご説明いたしますと、平成12年度の介護保険制度の導入にともないまして、制度上、障害者福祉サービスを受けていた方が65歳に到達すると、介護保険サービスに移行することとなりました。一方、障害者福祉サービスを取り巻く環境は、平成15年度以降、措置制度から契約による支援費制度へ転換され、平成18年度の障害者自立支援法の施行などを経て、飛躍的に障害者福祉サービスの質・量が拡大しており、また超高齢社会の進展にともない障害者も高齢化するなど、その環境は大きく変化しております。

ご質問の「65歳問題」とは、こうした障害者福祉サービスを利用してきた方が、65歳で介護保険サービスに移行すると、市民税非課税世帯など、それまで利用料の負担を要しなかった方に、新たに1割の負担が生じることとなっていたことでありますが、介護保険制度導入時には円滑に移行できたものが、障害者福祉サービスの大きな変化のために、現在こうした問題が顕在化したものというふうに考えています。

このため国では障害者総合支援法、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律を改正し、本年4月から利用者負担を軽減する新たな制度が開始されたところでございます。その内容は障害者自立支援法が施行された平成18年10月1日以降において、65歳に達する直前の5年間、継続して居宅サービス、生活介護、短期入所などの障害福祉サービスを利用していたなど、一定の要件を満たす方について、申請により、負担した介護保険サービスにかかる利用料の1割分を、高額障害福祉サービス等給付金として支給されることとなったものでございます。

問【赤星ゆかり議員】

実は、介護保険に移行した3割以上の障害者はこの「負担軽減策」の対象にならない、将来的に、要介護1・2の人まで介護サービス外しが言われていますけども、要介護1・2の人までが「地域支援事業」に移管されると、6割の人が対象になりません。やっぱり、こうしたことをですね、保険者として国に対して改善を求め、一律に介護保険優先としないよう個別の対応の徹底をお願いしたいと思います。

いま紹介したこの男性は障害の程度が2番目に重い「障害程度区分5」ですが、地域包括支援センターで要介護認定のシミュレーションをしてもらったところ、なんと「要介護1」という結果だったと聞いて、驚いています。

また、別の男性は、くも膜下出血後、高次脳機能障害となり、毎日朝30分、夕方30分ヘルパーが入っていたのが、介護保険では「要支援1か2」となって、ヘルパーは週2回、火・金だけになり、1年半ぐらいで生活が乱れてしまったという事例を聞きました。

⑨ 厚労省の通知では、障害者が同様のサービスを希望する場合、心身の状況やサービス利用を必要とする理由は多様であり、一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないこと。また、介護保険では必要なサービスが足りない場合は障害福祉サービスで上乗せして支給することができる、介護保険サービスには該当するものがない障害福祉サービス固有のものと認められるものは、障害福祉サービスを支給することとしています。富山市の取り扱いは、どのようにされていますか?

答【酒井福祉保健部長】

まず一つ目の「一律に介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないこと」につきましては、例えば重度の脳性麻痺などは、障害者一人ひとりそれぞれの心身の状況等が異なることから、必要なサービスの質や量も個人によって異なるため、介護保険サービスのメニューで対応することが可能か否かを、障害福祉課において個別に判断したうえで、必要に応じて障害福祉サービスを利用していただいております。

二つ目の「介護保険のサービスのみで不足する場合」の対応については、今ほど申し上げましたことと同様に、障害福祉課において障害者の個別の状況を勘案し、介護保険制度だけでは必要なサービスの支給量を確保することができないと判断した場合には、不足分を障害福祉サービスから上乗せをしてございます。

三つ目の「障害福祉固有のサービス」の取り扱いにつきましては、例えば、就労系サービス等の介護保険サービスには相当するものがないものについては、65歳以降も引き続き当該障害福祉サービスを利用できるよう、障害福祉課において支給決定を行っております。

問【赤星ゆかり議員】

一人ひとりに、サービス後退とならないように、お願いしたいと思います。

(2)障害者の自立した生活の支援について

市内のNPO法人の相談支援事業所で、様々な障害を持つ人が、地域で自立して生活を送るための体験ができる「自立生活体験室」を設置しているところに伺いました。民家を少しだけ改装して、キッチンとリビング、トイレ、お風呂、寝室などがあり、利用者は相談員さんといっしょにメニューを決めて近くのスーパーに買い物に行ったり、自分で料理や掃除や入浴や排泄などを体験し、自分でできることと介助の必要なことがわかり、家の中もどう工夫すれば自立した生活が送れるか体験できる、非常に大切な取り組みだと感じました。こうした施設は県内でもここだけとのことです。

⑩ こうした取り組みについて、市で支援することはできないでしょうか?

答【酒井福祉保健部長】

お話のありました当該NPO法人の取り組みにつきましては、本市も承知をしております。NPO法人等の民間において、積極的にこうした事業が行われることは、たいへん意義のあることだというふうに考えております。なお本市では従来から、住宅のバリアフリー化に要する改修費に対する助成など、障害者の在宅サービスの充実に努めてきたところであり、今後とも、このような新たな民間の取り組みの状況などにも配慮しながら、障害者に対する支援や、あるいはそのあり方について、今後とも調査研究してまいりたいと考えております。

問【赤星ゆかり議員】

時間がなくなってきました。最後に、

(3)地域活動支援センターⅢ型について伺います。

もっと、くわしく質問したかったんですけど、はしょって、1点だけ伺います。

地域活動支援センターⅢ型は障害を持つ人が、日中作業をして売上げを上げながら、日常生活の支援も受けながら過ごしておられる、貴重な場です。

市として補助金増額など、支援強化が必要ではありませんか?

答【酒井福祉保健部長】

地域活動支援センターⅢ型に対する運営補助金は、今年度、実際の活動実態に適合するよう見直しを行い、身体、知的、精神の3障害の統一積算基準の導入などにより、全体として拡充を図ったところであり、今後も、実態に即した支援となるよう、適宜適切に対応してまいりたいと考えております。

【赤星ゆかり議員】

ぜひ、充実をお願いします。これで質問を終わります。

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