2020.3.25
日本共産党 小西直樹
「新型コロナウイルス感染症対策についての意見書」の提案理由の説明をおこないます。
新型コロナウイルス感染症の収束と根絶に向けて努力が続けられていますが、国民の中に大きな不安と深刻な経済危機に対して、国民生活をまもる政治の責任が問われています。
富山県内では3月25日現在、感染者は発生していませんが、感染を抑えるために、市民の相談、受診、検査、治療の体制の確立、感染防止策を講じることが強く求められ、国・地方自治体でも努力が続けられています。
富山市では学校休校が3月3日から行われ16日から再開されましたが、給食は再開されず、児童生徒の生活・学業環境や保護者の就労に大きな影響を及ぼしています。
飲食店やホテルの予約キャンセルの発生、様々な行事の自粛も進み、多くの産業・業種の休業、営業不振や廃業が懸念されています。
政府においても、対策を進められ中小企業への緊急融資が実質無利子になりましたが、予算規模は5,000憶円にすぎません。リーマンショックの2008年には20兆円の緊急保証制度が作られました。思い切って拡充すべきです。また融資だけではなく直接助成も必要です。
支援の網から、ぬけ落ちているのが全国228万人といわれるフリーランスは一日4,100円と雇用者の半額で、対象が休校になった小学生のいる家庭のみです。フリーランスの95%には一円も出ないのが現在の状況です。
新型コロナウイルス感染拡大による深刻な経済危機から国民をどう守るか。
市民の感染防止に防疫体制を強め、市民生活・経済への影響などを最小化するために、以下のこと、さらに予想されることについて確実に実施されるよう強く求めます。
記
- 新型コロナウイルス感染症対策予算の大幅拡充、自治体への財政支援を行うこと。
- 帰国者・接触者外来病院の感染予防対策、重症者の病床・病棟確保に必要な対策への財政支援を行うこと。医療機関、介護施設、障害者施設等のマスクや消毒液、防護服、使い捨て手袋、フェイスシールドの確保のための財政支援を行うこと。
- 国は責任をもって検査体制を拡充すること。
- 経営悪化している中小事業所・零細事業所に対する自治体の融資制度、事業所の運転資金や固定費などへの支援に対し、国として財政支援を行うこと。
- 経営悪化に伴う中小事業者に対して、国民健康保険料の減免または一部負担金減免ができるよう、自治体への財政支援を行うこと。
- 雇用調整助成金について、要件の全面緩和、補助率、上限額を引き上げること。
- 個人事業者やフリーランスへの支援は貸し付けではなく損失補償を行うこと。
- 給食食材納入業者や生産者への損失補償を行うこと。
- 自治体が休校中も学校給食を提供する場合は国が負担すること。
全ての議員の皆様のご賛同で、意見書を提出して、国をあげて新型コロナウイルス感染症の根絶と国民生活をまもる施策の実現をめざしましょう。
よろしくお願いいたします。