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認定第1号「令和元年度富山市一般会計歳入歳出決算」反対討論

カテゴリー: 議会報告

日本共産党 赤星ゆかり

ただいま議題となっております「認定第1号 令和元年度富山市一般会計歳出歳入決算」について、日本共産党の反対討論を行います。

「『決算』は、歳入歳出予算に基づく収入と支出の結果を集計した計算書であり、そしてまた、予算を執行した結果どのような成果を挙げたかを示す成果報告書」でもあります。

「議会が決定した予算が適正に執行されたかどうかを審査するとともに、各種資料に基づいてその行政効果や経済効果を測定し、住民に代わって行政効果を評価する、極めて重要な意味があることを再認識すべきである。また、審査の結果は後年度の予算編成や行政執行に生かされるよう努力すべきである」。

「決算審査で最も需要な意義は、『行政効果の客観的判断と、今後の改善や反省事項の把握と活用』であり、『その結果を、その自治体の財政運営の一層の健全化と適正化に役立てるという、将来に向けての前向きの意義が重要である』とされています。

(以上は「議員必携」からの引用です。)

この立場に立って、各方面から評価をされているところの森市政の「コンパクトシティ」政策ですが、私は、その柱である事業の中でも、どうしても行政効果に疑問を感じるところに絞って、討論します。

中心市街地に相変わらず偏重し、大企業に税金を「差し上げる」補助金!

「コンパクトシティ」政策のもと、税金の使われ方の中心市街地への偏重と、周辺部との格差がいっそう顕著になり、市民のみなさんの不安や不満がくすぶっています。

「コンパクトシティ」の名のもとに、人口比で全国一多くの市街地再開発事業が行われてきました。森市政になって以降に完成した再開発は、総事業費では総曲輪3丁目地区までの10カ所で約815億円、そのうち国・県・市からの補助金と、保留床取得額など合わせると、420億円を超える税金が投入されてきました。

そのうち、令和元年度は「まちなか再生推進事業費」として、市街地再開発事業への補助金が、予算現額では2億8011万9千円が計上されたものの、決算額は9804万9千円で、1億8200万円は執行できず、翌年度に繰り越しとなっています。

これは、「中央通りD北地区市街地再開発事業」の事業計画作成業務への補助金が、「組合設立が当初よりも延び、合意形成に時間を要した」ことによるものだとのことです。

この再開発は、25階建てで分譲マンション、スケートリンク、商業、業務、駐車場などの計画で、私たちは、スケートリンクの採算性や、市民の「立山仰ぐ特等席。」の眺望を遮る高層建築物、人口減少時代に分譲マンションの大量供給など、いくつもの懸念される点を指摘してきました。再開発では、長年、中心商店街を盛り立てて頑張ってきた商業者、地権者が残れないケースもある、高い建物にして保留床として売り払うマンションの床を多くして縦に積み上げるほど、地権者の土地の財産が目減りするなど、再開発のカラクリを指摘してきました。

この計画が当初より2年以上、大幅に遅れているのは、時代に合わない、権利者、商業者にも納得できない、そういう計画だからではないでしょうか。

市街地再開発事業には、少なくない市債が充てられてきました。

普通会計における市民一人当たりの市債残高は56万6,050円で前年度より1,474円、0.3%減少したものの、依然として中核市平均(37万8千円)の約1.5倍となっています。

「まちなか居住推進事業」は、森市政のコンパクト・シティ政策の特徴的な事業の一つとして、令和元年度までの10年間に約9億円近くが使われてきましたが、この中で、中心市街地エリアに分譲マンションを建設した大手企業への5,000万円の補助金です。

令和元年度の企業(アパ)には「共同住宅建設補助」として限度額いっぱいの50戸分5,000万円。

この企業はグループ全体で、自己資本金2,025億円です。

2019年11月期連結決算ではグループ連結売上高1,371億円、経常利益335億円と発表されています。

このような、いくらでも自力でマンション建設できる超大手企業に、なぜ市民の血税で5千万円もの補助をする必要があったでしょうか。しかも、この会社には、平成26年度の補助と合わせて2回目で、合計1億円です。

ちなみに、平成28年度にはタカラレーベンに5,000万円、平成30年度は(野村不動産)に5,000万円の補助が出されていました。

直近の情報では、それぞれ資本金48億1900万円、売上高1684億9300万円(2020年3月期連結実績)、資本金20億円、売上高4,478億975万円(2020年3月期)と公表されています。

私たちは、以前から、このようなマンション建設・販売の超大手企業に5,000万円も出してしまう補助金のあり方はおかしいと指摘してきました。

平成30年度からは、1戸あたりの補助金額が半額の50万円に引き下げられたものの、今回の令和元年度の5,000万円は、29年度までに申請したものが完成後に1戸あたり100万円補助されたという、いわば駆け込みとなっています。

同じく「公共交通沿線居住推進事業」は、森市政のコンパクト・シティ政策の特徴的な事業の一つですが、令和元年度までの10年間に約12億7千万円が投入されてきました。)

力のある大手企業のますます利益になるような税金の使い方、政策は、反省、検証して改めるべきとの立場から、認定に反対するものです。

昨年度末からの突然のコロナ禍の影響が長引く中で、医療、福祉、介護、教育、中小企業・自営業者への支援、公共交通の充実、地域の通学路、道路、河川、公園整備など、市民のますます多種多様で切実な要望に応えることが、必要です。

中心市街地以外の地域の住民自治、地域内住民自治の仕組みも必要です。

来年度予算編成には、「コンパクトシティ」政策の徹底検証のうえ、市民の声にいっそう耳を傾けて、これからの市政に活かす市政へと転換を訴えまして、反対討論といたします。

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