日本共産党 小西直樹
ただいま議題となっております、請願第5号の「コロナ禍からいのちと暮らしを守る年金改善をめざす意見書」の提出を求める請願について、日本共産党の賛成討論を行います。
昨年の消費税増税と新型コロナウイルス感染症により、日本と世界の経済が落ち込み、深刻な消費不況と経済活動の低下による失業者の増加や倒産が相次いでいます。政府も60兆円に及ぶ経済支援にとりくんでいるものの、予断を許さない状況です。
そのような状況の中で高齢者の生活をまもる公的年金は、年金の自動引き下げ装置というべき「マクロ経済スライド」や、削減を繰り返すキャリーオーバー制などで、安倍政権の8年間に実質6.4%も引き下げられました。加えて2021年度からは、物価と賃金のどちらか低いほうにあわせて年金額を改定する「新改訂ルール」が実施され、毎年のように減額、目減りしていくことになります。
年金を頼りに生活している高齢者は4千万人います。コロナ禍のもとでの年金減額は高齢者の生存権を脅かし、さらなる消費不況を招き、経済の回復を遅らせることになります。
コロナ禍で冷え切っている日本経済を立て直すためにも高齢者の購買力の維持・増進を図ることが必要です。そのために高額所得者優遇の厚生年金保険料の仕組みを見直し、保険料収入を1兆円ふやすこと、200兆円もある年金積立金を活用して年金支給に充当するするとともに、年金減額の諸制度を適用せず、年金支給額の改善を求める意見書です。
「コロナ禍からいのちと暮らしを守る年金改善をめざす意見書」の請願を採択していただき、国に意見書の提出を行うことをお願いいたしまして、請願第5号の賛成討論といたします。よろしくお願い致します。